
最近、株の勉強を始めました!
そこでよく聞くPERという単語。
意味も使い方もわからないよ。
割安な株がわかるらしいけど
低ければ低いほど買いなの?
PERが高い株は買っちゃダメ?
話題の株はPER高いことが多いし
誰か目安とか詳しく教えてー!!
上に書いたように
株式投資の勉強を始めたけど
具体的にPERの使い方がわかっていない。
そんな人に向けて記事を作成しています。
本記事の内容
- PERとは株価収益率のこと
- PERから考える3つのこと
- PERの確認方法
- PERで割安性を判断する基準と目安
- PERが高くても買える銘柄
この記事を書いている私は
株式投資を初めて6年目です
しかも1年単位で見ると
損をしたことがない実績があり
一般の人よりは株式投資に詳しいです
こんな私がPERの意味と実践的な使い方
について説明していきます
PERとは株価収益率のこと
PERとはPrice-Earnings-Ratioの頭文字をとった言葉で、日本語では株価収益率と呼ばれます。
このPERの意味は「株価が1株あたりの当期純利益の何倍になっているか」を示します。
つまり、1株あたりの当期純利益が100円であり、株価が1500円だった場合、PERは15倍というように計算されます。
この例からもPERの計算式は以下のように表すことができます。
※当期純利益とは1年間で会社が稼いだ利益のこと
※1株当たりの当期純利益=EPS=当期純利益/発行株式数
PERから考えられることは3つ

なるほど!PERが株価/利益で
計算されて出てきた数字
ということはわかった。
でも、それで何がわかるの?
PERから考えられることは以下の3つです。計算方法だけわかっても意味がないので、PERからわかる事を1つずつ確認していきましょう。
- 企業の割安性
- 投資家からの期待度
- この投資は何年で回収できるか
企業の割安性
PERからわかる1つ目のことは、その企業の割安性です。PERが高いと割高、低いと割安とされ、PERを知ることによって企業の割安性がわかります。
先ほど説明した式からPERが低いということは「利益に対して株価が小さい」ということになります。
つまり、PERの小さい企業というのは、「利益に対して株の値段が安い=お買い得」であるので割安であるということになります。
低いPER=利益を安く買える=お買い得!!
投資家からの期待度
PERからわかる2つ目のことは投資家からの期待度です。なぜ、そのように考えられるのかを説明します。
PERの計算式を変形させると以下のようになります。
⇨株価=1株の利益×PER
株価は株を買いたい人が増えると高くなり、売りたい人が増えると低くなります。(需要と供給)
1株の利益とは企業のお金を稼ぐ力で決定します。基本的には決算や特別な報告の際にしか情報が開示されないので期中に変更はありません。
また、式を見ると1株の利益が変わらない場合、株価が上がるとPERが上がる事がわかります。
つまり、株価が上がる=PERが高くなる=買いたい人が増えている=成長の見込みが高いと判断されている=投資家から期待されているということになります。
この考え方からPERは投資家からの期待度という意味を持ちます。
PERが低いと割安だから、「買い」ではないという理由はここにあり、低すぎる場合は「期待されていない=成長性がない」ということになります。
株を購入する際は、PERを見て、割安なのか、期待されていない(成長の見込みがない)のかを判断するようにしましょう。
この投資は何年で回収できるか
PERからわかる3つ目のことは「投資資金を何年で回収できるか」ということです。なぜこのような考え方としてPERを使うことができるか理由を説明します。
PERの計算式の分子と分母に発行済み株式数をかけると以下のようになります。
⇨PER=時価総額/純利益
時価総額を全て払うと、株を買い占めることになるので、会社が自分のものになります。
会社が自分のものになると、利益は全て自分のものになります。つまり、時価総額を払えば、毎年純利益がもらえるということです。
時価総額を純利益で割ったものがPERなので、PERを計算すると何年で元が取れるかという答えになります。
具体的に説明すると、株価が1500円で1株あたりの当期純利益が100円だった場合、PERは15倍です。
株を100%持っている場合、当期純利益は全てその株主のものになります。つまり、この株を購入するということは、1株あたり毎年100円の利益がでる株を1500円で買えるということになり、15年で元が取れる投資をしたと考えることもできます。
ただ、現実的に当期純利益は全てが配当になる訳でなく、一部は企業の経営/投資に使用されるので、PERと利回りに相関がないことに注意が必要です。
投資の元が取れる期間が短い方がお買い得なので、このような考え方からもPERは低い方が割安であるということが感覚的にわかると思います。
PERの確認方法
そんな意味を持つPERですが、どのように確認すれば良いのでしょうか?もちろん、自分で四季報などから計算しても良いのですが、いちいち面倒なのでPERを確認できるサイトを紹介しておきます。
- 各証券会社のHP(個別銘柄確認)
- yahooファイナンス(個別銘柄確認)
- 日本取引所のHP(全体平均の確認)
証券会社の口座を持っている方はその証券会社のHPで気になる銘柄を検索する事で確認する事が可能です。
また、持っていない場合はyahooファイナンスで確認するのが良いです。個別銘柄も確認できますし、ランキング形式でも確認ができるのでお勧めです。
最後に日本株全体や業種別の平均、市場の平均を確認したいときは日本取引所グループのHPを確認することをお勧めします。
この日本取引所グループで確認できる業種および市場平均PERは今後も使うので見れるようにしておく事を強くお勧めします。
PERで割安性を判断する基準と目安
ここまで読むと、PERがどのような意味を持つか、どこに行けばPERを確認できるのか理解できたと思います。
さて、ここからはみなさんが一番知りたいであろう「何倍以下だったら割安なのか」について書いていきたいと思います。
PERのみで割安か判断する際に比較できる2つの指標を紹介します。
- 日本株全体の平均PERと比較
- 業種と市場の平均PERと比較
日本株の平均PERと比較
1つ目の方法は日本に上場している全ての企業の平均PERと比較する方法です。
日本株の平均PERは約15-20倍であるので、その数値より高いか低いかで割安性を判断する方法です。
ただ、この後に説明する業界平均や市場平均PERの方が信憑性が高いので、知識として知っておくだけで良いかと思います。
業種/市場の平均PERと比較する
2つ目の方法は業種および市場の平均のPERと比較する方法です。購入を考えている銘柄のPERが同じ分類の平均PERより低い場合、割安と判断できます。
例えば、2021年4月のPERのデータを一部抜き出すと以下のようになります。
全体平均 | 不動産業 | 情報・通信業 | |
東証一部 | 25.1倍 | 15.2倍 | 32.5倍 |
マザーズ | 261.0倍 | 26.6倍 | 225.2倍 |
仮に購入したい銘柄が東証一部に上場しており、情報・通信業であればPERが32.5倍以下であれば割安というような判断となります。
このように業種や上場している市場によって大きくPERの平均値が異なるので、その都度調べる必要がありますが、有用性も高く私自身もこの方法でPERは確認しています。
また、なぜ業種毎に平均PERが異なるかというと、業種毎によって投資家からの期待度が異なるからです。
例えば、食料品や医薬品といった景気に左右されにくい業界はPERが高くなります。理由は業績が安定するため、投資家に安心感があるからです。
他にも、情報・通信業は成長企業が多いので投資家からの期待度が高い傾向にあったり、銀行業は低金利が続いていることもあり、将来の成長性に期待できないと予想する投資家が多いのでPERが低い傾向にあるなど様々です。
PERが低いが買えない/高いが買える株

なるほど、ここまでの説明だと
PERが平均より低い株を
買い続けるだけで良いのじゃが?
ここまで長々とPERについて説明してきましたが、PERが低くても買ってはいけない株やPERが高くても買って良い株があります。
それは、PERで示された投資家の期待度より成長するか判断して企業の株を買うという事です。
PERが低い株を買うということは、その株の今の価値に対して割安で買えていることに間違いありません。
ただ、株を割安で買ったからといって、儲かるわけではありません。その買った株に「適切に評価される」 or 「業績が良くなる」が起き、株価が上がらないと儲かりません。逆に、業績が下がれば割安で買った株が割高になることもあり得るのです。
PERが低いということは、投資家からの期待度が低く、成長が見込まれないという一面があるので、投資家の読み通り、業績が上がらず、株価が上がらない事が多くあります。
一方、成長の期待度が高い会社はPERが高く、割高ですが、期待度より大きく成長した場合は株価が上昇するので買う事ができます。
このように株を「買うべき」か「買わないべきか」というのは将来の成長度合いに大きく左右される事がわかります。
じゃあそれはどうやって判断すれば良いの?という声がたくさん聞こえてくるので、とっておきの指標を紹介します。
それはPERに成長性を加えた指標である「PEGレシオ」です。
PEGレシオの意味と使い方
PEGレシオ(Price Earnings Growth Ratio)とはPERに成長性を加味した上で割安性を判断する指標です。
計算方法は以下の通りで、利益の成長率に対して、PERが高いかを計算します。
この式からPERが高かったとしても、成長の見込みがある場合、PEGレシオは低くなることがわかります。
仮に利益増加率が200%だとすると1年でPERは半分になるので、PEGレシオは低ければ低いほど割安であるということがわかると思います。
また、ここで使用する利益増加率は純利益の増加率を使用する事が多いですが、小さな企業の場合、設備投資や広告宣伝費に投資することがおおいので、利益増加率でなく売上高増加率を使用する場合もあります。
私の場合は売上高の増加率を使用し、PEGレシオが1倍より小さい場合は割安、1~2倍の間であれば適性、2倍以上であれば割高と判断する事が多いです。
このようにPERを確認するとともに、PEGレシオも計算することで、「買うべき株」なのかを判断してもらえると幸いです。
PERの使い方と目安まとめ
PERから割安性を考え、株を買うべきか判断する方法をまとめます。
- PERを市場/業種平均と比較する
- PEGレシオを計算する
購入したい銘柄のPERを調べて、市場/業種平均と比較します。
高い場合は割高であるため、値崩れが起きやすい事をリスクとして頭に入れておきましょう。
低い場合は割安のため、他の投資家が気づいておらず自分だけが気づいている成長が期待できる点を探します。
その上で、PEGレシオを計算し、2倍以下であれば、他の指標等を調査し、購入を検討する。
これで大きく間違えることはないと思うので、初心者の皆様は参考にしてみてくださいね!
株式投資初心者様へのおまけ
最後に株式投資を5ステップで攻略する記事を載せておきますので興味がある人は読んでみてください。

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